人気AV男優・一徹さんが教える、女性も知らない気持ちの良いセックスとは

人気AV男優・一徹さんが教える、女性も知らない気持ちの良いセックスとは

大人の女性のセクシュアルヘルスを真面目に考える「セクシュアルヘルス塾」。

今回は女性向けAVの人気男優である一徹さんに、いま人気の女性向けAVの秘密と、人気作品についてお聞きしました。

聞き手:OliviAさん(ラブライフアドバイザー)

男性向けのAVはなんか変。そこから始まった女性向けの作品

さわやかなルックスと、女性がキュンとなるこれまでと一線を画する作品への出演で女性ファンの多いAV男優の一徹さん。そもそもアダルトビデオというと男性が見る作品が多いと思いますが、女性向けのAVはいつから出てきたのでしょうか?

「過去にも女性向けの作品というのはありましたが、定着するきっかけとなったのが2009年の雑誌「an・an」のセックス特集の付録DVDと言えると思います」と一徹さん。このDVDは女性向けのAVレーベルであるシルクラボ(SILK LABO)が作成したもので、一徹さんも出演した作品です。

「明確に女性向けを意識した作品が出始めたタイミングに加えて、それまではアダルトショップやレンタルビデオで借りるものだったAVがネットで購入したりダウンロードすることで見られるようになったこともあり、女性が抵抗なくAVを見られるようになりました。そこから女性向けAVが確立したのだと思います」

女性をターゲットにすることで、作品の内容も大きく変わったそう。

「女性からすると、それまでのAVのストーリーやキャスティングには違和感があるという声がありました。そこで、女性が見たときに不自然にならない内容で作られるようになりました」

キャスティングでいえば、男性向けのAVでは色黒でテカテカした男優が一般的でしたが、女性にとっては一般的な雰囲気の男優のほうが違和感がなく見られるということで、キャストの雰囲気が変わったそう。一徹さんもまさに爽やかな好青年という表現がピッタリな雰囲気です。

「セックスが始まるまでのストーリーを重視するのも、女性向けの特徴です。男性向けの作品だと、インタビューの後にベッドに女の子が一人心配そうに座っていて、そこに上半身裸の男優が登場して、会話もそこそこにセックスが始まる、みたいなものが一般的です。でも、女性からすると”どうしてこの流れでセックスが始まるの”と、抵抗感があるということで、きちんと二人の関係性を描くようになりました」。

なるほど、女性にとって見ていて違和感のあるものだったAVを、女性が安心して見られる作品にしたことで、女性でも楽しめるものになったということですね。

作品中のアクションも女性ファーストなものに

「AVのパフォーマンスも、女性の意見を取り入れて見直しているんですよ」と一徹さん。「男性向けの作品だと、男性が喜ぶ刺激的なシーンが多く入っています。たとえば潮吹きだったり、顔射だったり、ごっくんだったり。女性からすると”これって、女性からするといらない行為だよね”ということで、作品のなかでは外しています。逆に行為が安心して見られるということで、コンドームを着けるシーンを加えたりしています」

ちなみに男性にとっては、AVは性欲を解消する道具としてだけでなく、セックスの教科書のように使われることもあり、それが問題になってしまうケースもあるといいます。

「顔射やごっくんといったプレイは、男性向けのAVでは女優さんが喜んで受けているように描かれますが、それを鵜呑みにして実際のプレイでも女性が喜ぶと思ってやってしまうケースも多いんです。それが女性を傷つけてしまうことにもなってしまう。僕は女性向けの作品に出演することで、女性が相手やセックスになにを求めているのか、より意識するようになりました」

女性にダントツ人気はラブラブものの作品

数多くの作品に出演している一徹さん。人気の作品にはどんな傾向があるのでしょうか。

「僕が出演している作品で一番人気があるのは、ラブラブな内容のものです。ハッシュタグで#優徹とか#癒徹なんて書かれる作品ですね。仕事で疲れているから癒やされたい、優しくされたい、そんな気持ちに答える内容なのが人気の理由だと思います」

「もうひとつ人気なのが、ちょっと強気な感じで迫る作品。ちょっと強引なんだけど一途な男性像だったり、優しい王子様みたいな感じだったり、リードされるような内容のものです。#S徹、#怒り徹、#悪徹、といったタグで探してみて下さい」

お話にも出てきたように、作品には、ジャンルにあわせてさまざまなハッシュタグがつけられており、好みの作品タイプを探せるようになっているそう。たとえば、#スタイル徹、#芋徹、#甘え徹、などがあるそうです。

「”芋徹”っていうのは、昔の僕のあだ名なんです。シルクラボ(SILK LABO)の作品で”4畳半ダーリン”というものがあるんですが、主人公は貧乏な学生で、彼女に対してもケチケチしているんです。それが理由で彼女と喧嘩になるんですが、実は自分の部屋は風呂なしで狭いから、はじめてのエッチはおしゃれなホテルでしたいと思って、お金を貯めようと頑張っている。そんな本音を彼女が喧嘩をきっかけに知って…と、キュンとするストーリーなんですよ」

自分はどんなストーリーが好き?女性向けAVを楽しんで見て

AVと聞くと、なんとなく見るのがうしろめたい気持ちもありましたが、お話をきいていると女性が安心して見られそうな配慮がされているというのが嬉しいですし、何より一徹さんの出演するストーリーをいろいろ見てみたい!そんな気分になりました。

「まずは作品紹介を見てみて、興味のあるものがあったら、ぜひ一度見てみて下さい。男性向けのAVに抵抗があったという人にこそ、ぜんぜん違った世界を見ていただきたいですね」

男性はムラムラ。女性はキュンキュン


一徹さん「僕は男性として、いわゆる男性がAVに何を求めるかについては実感があります。一方で女性が僕の作品をどうご覧になっているかをお聞きすると、男女でAVに求めるものが随分ちがうなぁと感じるんです」

男性と女性でAVに求めるものはどう違うのでしょうか?

「一言でいえば、男性は”ムラムラ”、女性は”キュンキュン”、というのでしょうか。男性の場合はムラムラと沸き起こる性欲を解消するためにマスターベーションをしますが、そのオカズにAVを見ますよね。一方で女性にお話を聞くと、性欲を解消するための道具というよりは、自分をストーリーに投影してキュンとするためのものという使い方をしている方が多いんです」

性欲の解消だけじゃないAVの楽しみ方

女性ファンから聞いた自分の作品を見るシチュエーションに驚くことがしばしばあるという一徹さん。

「びっくりしたのは、子供を送り出した後に、食器を片付けながら僕の作品をiPadで流して見ています。という方がいたんです。他にも、ヒーリングミュージックのように会話を聞いているという方もいたりして、話を聞いても、本当に?と信じられなくて。さらには僕の出演作品を女子会でみんなで見て感想を言い合う、みたいなことが行われていると聞きました。男性だとみんなで鑑賞するって、ちょっと想像できないです。笑。

男性の場合、AVを見るというのは性欲を解消するための実用的なものなんです。でも女性の場合はそういった観念もなく、作品として楽しんでいる方がいるんだと驚きました」

セクシュアルファンタジーはセックスを気持ちよく演出する

とはいえ、女性にとってもただ観賞用だけでなく、セックスをよりよくするアイテムとして使ってみてほしいと一徹さん。

「本当に申し訳ないんですが、仕事のときにどうしても勃たないことがたまにあるんです。”勃ち待ち”っていうんですが、そういうときに男優さんは、みんな自分を奮い立たせる道具を持っているんです。たとえば良かったAVを思い出したり、いまセックスしなかったら二度とセックスできない…なんてシチュエーションを想像して自分を追い込んでみたりします」

女性も、パートナーとのセックスのときにイマイチ気持ちが盛り上がらないとか、緊張してしまってスイッチが入らないといった経験をしたことがあるという人も多いのではないでしょうか。そんなときに、自分にスイッチを入れる道具があると効果がありそう。

「好きな相手とのセックスで気持ちよくなりたいというのは、男性も女性も同じだと思います。その手段のひとつとして、AVを参考にお気に入りのシチュエーションだったり、ストーリーを見つけてもらえたらうれしいですね」

セクシュアルファンタジーはどんなときに必要?


一徹さんいわく、男性は性欲の解消のために実用的な使い方、女性はストーリーを楽しむ情緒的な楽しみ方をしているとのことでした。

セックスについての相談を多く受けるラブライフアドバイザーのOliviAさんは、女性にもAVのようなアイテムを活用して欲しいと話します。

「セクシュアル・ファンタジーという単語、聞いたことがあるでしょうか?いわゆる”オカズ”と言われるものです。これは性欲を増進し、セックスの世界観を豊かにしてくれます。充実したセックスやセクシュアルライフを送るために大切な要素。

一徹さんは、ご自身を奮い立たせる武器を用意していると話していましたが、女性も、自分の気持ちを高める”セクシュアル・ファンタジー”を上手に使うことをオススメします」

たとえばセルフプレジャーを楽しむ際、ただ物理的な刺激を与えるのではなくて、好きな人とのシチュエーションを想像したり、好きなストーリーに自分を投影したりすると、興奮が高まりより快感が増すそう。なぜならセクシュアル・ファンタジーには性的感受性を高めるメリットがあるからなんです。

「セクシュアル・ファンタジーは、性的な行為をする前に心や身体の準備を整えるためにも有効です。性的な興奮が足りないと、なかなか濡れないために気持ちのいいセックスができないことがあります。そんなときにセクシュアル・ファンタジーを使えば、体の反応を促すことができます。

ちょっとマンネリを感じているカップルや、パートナーとよりよいセックスを楽しむためにも、自分の好みのセクシュアル・ファンタジーを見つけておくといいでしょう」

自分にとってのセクシュアル・ファンタジー

「女性がどんなものにセクシュアル・ファンタジーを抱くのかを調べてみた結果、五感ごとにファンタジーがあることがわかりました」とOliviAさん。

「視覚的な刺激に興奮する場合は映像やマンガが効果的だったりします。また、たとえばパートナーが着た服やベッドの残り香といった嗅覚的な刺激に興奮するという場合も。ほかにも声色や咀嚼音に興奮するという人や、身体の特定の部位への刺激が感じるポイントという人も。自分がどんな刺激に興奮するか、五感をつかって探求するのも、セクシュアル・ファンタジーを把握する上で有効です」

一番人気のセクシュアル・ファンタジーって?

「僕の印象だと、昔の彼氏との一番よかったエッチを思い出すのが好きという人が、けっこう多い感じがします」と一徹さん。

「思い出系セクシュアル・ファンタジーが効果的という人は多いですね。しかも今付き合っているパートナーじゃなくて、前のパートナーを思い出したりするケースもよく聞きます。今日はあんまり興奮しなくて、潤いが足りないな、なんていうときに”アタマの中では別の男性を思い浮かべる”というのは、気持ちのいいセックスをする上では私は有効だとアドバイスしていますよ」(OliviAさん)

たしかに、パートナーとしているときに目を閉じて、好きな相手を思い浮かべるという話はありそうな話ですね。「男性側からしたら悲しいですけれど、教えてくれなければわからないので、お互いにそれで気持ちよくなれるなら、アリだと思います。笑」(一徹さん)

セクシュアル・ファンタジーを上手に使って、よりよいセクシュアルライフを送ろう

お話をお聞きしてきて、AVをはじめとするセクシュアル・ファンタジーは、ただ性欲を解消したり、好きな男優のストーリーを楽しむだけでなくて、上手に取り入れることで、実際のセックスやセルフプレジャーをより気持ちよくしてくれる大切な要素だとわかりました。

女性向けAVはいまでは数多くのカテゴリーがあり、作品数もたくさんあります。また、映画、マンガ、小説なども大切なソースになります。

充実したセクシュアルライフの必須アイテムとして、自分の好みのセクシュアル・ファンタジーを見つけてみてはいかがでしょうか。

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